【題名】ヒトカラのすゝめ/山田真也 【内容】最後までハイテンション 【感想】 後ろ向きにハイテンションな女性ラジオパーソナリティが黙々とヒトカラを薦め る話です。ラジオ形式でBGM用のURLまで張ってある辺り徹底してるなと思いました。 ヒトカラを薦めるだけで4000字以上書いていることから、作者のヒトカラを肯定し、 アンチヒトカラを否定したい強い情念がひしひしと伝わってきます。色々ツッコミ処 は有りますが、ラジオパーソナリティは女性のはずなのに余り女性っぽくないのが若 干不自然でした。因みに私が一番笑ったポイントは「Fear, and Loathing in Las Vegas」 でした。「路地裏音楽戦争」で一回見たけど久しぶりにこのバンドの動画見ました。
【題名】マイ・ワン・アンド・オンリー/きすいと 【内容】親友の葬儀と完結しない恋 【感想】 火葬場で、亡くなった男性の親友だった男性と、亡くなった男性の恋人だった女性 の会話で会話が展開します。文章中で亡くなった男性を追想する形で、完結すること なく終わってしまった三角関係がありありと目の前に立ち上がります。亡くなった 男性に対する二人の気持ちの交錯が執拗に比喩表現で描写されていることや、煙に 対する描写が何度も繰り返されているのが特徴的でした。ところで、ググってみた んですがMy One And Onlyというジャズ曲が見あたりませんでした。同名の映画とか、 Stingが歌ってるMy One and Only Loveという曲ならあるんですが、作中のオリジナ ル曲なんでしょうか。
題名の通り、「恋していない」というワードを主軸に置いて、それぞれの恋愛模様を描いていくという作品。No bileve、child play、 Four Feelings For youと三篇あるが、それぞれ舞台も登場人物も違っている。 内容に関しても甘いものからビターな内容と書く作品毎にかけ離れている為、飽きがこない。 むず痒さのある心理描写に私はすっかり虜にされてしまいました。文藝新都でも非常に完成度の高い作品であると思っています。 現在は「不正解な人生」を更新中。世界観や人物など、よりビターな物語を描いております。こちらも非常に面白い作品ですので、是非ご一緒に。